Anubis Bの本質はドアではなく、ウォーターラインが刻むタイミングレーン。T側の情報購入、CT側の安いポジション、1枚のフラッシュで読むデフォルトを解説。
Anubisの話題は、たいていAサイトのダブルスタックとミッドブリッジ管理から始まる。だがBデフォルトを何十ラウンドも回すと、Bドアはドアではなく、ウォーターラインが切り出したタイミングレーンだと分かる。その速度を先に読んだ側が、ラウンドの語り口を握る。
1. Bデフォルト:T側は何を買っているのか
Anubis BのT側デフォルトは、Bドアへのラッシュで始まらない。2〜3個のユーティリティで3つの情報を買う。
- 水を踏む者がいるか。Anubisの水音は独特のリバーブで、足音というより低周波のベッド。遠くのリロード音を隠す。T側がデフォルトで本当に聞きたいのは、CTが水線に「生きたスポット」を置いているかどうか。
- Bドア内側のアンカーが変わったか。Bドアは遮蔽物ではなく「視界の漏斗」。CTが内側右に立つと見えるのは細い隙間だけ。スモーク1枚で押すのは、その隙間を相手に渡す行為だ。
- ミッドブリッジのローテ速度。デフォルトで最も高い情報は「Bに何人」ではなく「ミッドブリッジからBドアまで何秒」。この秒数が40秒の二次加速を賭けられるか決める。
つまりBデフォルトはユーティリティを敷くのではなく「時間」を敷く。ドアにスモーク、ウォーターラインにフラッシュ、ブリッジ口にモロトフ——この着弾順が、道具そのものより重要だ。
2. CTの逆読み:ポジションはユーティリティより安い
Anubis BのCTデフォルトは、Bドアとウォーターラインの2人守りが多い。だが本当に安定するのは、ドアの隙間とウォーターラインの残響を1人ずつで守る形だ。
- ドア隙間:Bドア内側の左、体を壁に付け、クロスヘアは入口中央ではなく枠の少し上。T側がスイングすると初弾のプリエイムが低くなり、半拍の修正が生まれる。
- ウォーターライン:水の中ではなく、CT側の段差の縁。役割は撃ち合いではなく、T側が水を踏むかを聞くこと。水音がした瞬間にブリッジ口へ下がり、Bドアを一方通行にする。
核となる理屈はポジションでユーティリティを、残響で時間を買うこと。AnubisのBドア自体が天然のスモークウォールなので、正しく立てばT側には隙間しか見えない。
3. ウォーターライン・テンポ:デフォルトで最も読み違える一拍
ウォーターラインは装飾ではなく「速度の境界線」。Bドアから出て水を踏めば移動速度が一段落ち、乾いた地面で壁沿いに行けばミッドブリッジに体を晒す。
デフォルトでT側が最もよくやるミスは、30秒あたりの「偽加速」だ。フラッシュ1枚でウォーターラインを逼し、3人が壁沿いの乾地を行く。CTから見れば明快で、フラッシュがウォーターライン寄りなら水を踏みたくない、ドア内なら硬くスイングする準備だ。
CTの逆読みは単純:フラッシュの数ではなく着弾点を見る。ウォーターラインに落ちる1枚は、ドア内に落ちる3枚より情報量が多い。
4. デフォルトの締め:Bドアをミッドに返す
Anubis Bのデフォルトは最終的にミッドブリッジへ戻る。Bドアは終点ではなく「ローテ回廊」だからだ。Bドアで時間を使いすぎると、ミッドブリッジのCTがAのローテを塞ぐ。
だからデフォルト最後の20秒、T側はBドアの情報をミッドに渡し、AローテかB二次加速かをミッドの味方に決めさせる。Bドアはドアではなく、時間を買うカウンター。買えたら次のカウンターへ進む。
C5GAMEでAnubisのスキンやステッカーを見るとき、多くの人がこのマップの「ウォーターライン感」を無視する。寒色系の塗装はBドアの光でより沈んで見える。デフォルトを練習するなら、まずBドアから始め、ウォーターラインを最初のユーティリティとして扱おう。