CS2のユーティリティはHUDの照準より初接触フレームの法線と当たり判定が正本。小版本後は出投tick・初接触座標・二跳目着地点を再検証してから旧ラインを戦術に載せる。
リード
多くのチームはデフォルト道具ラインを固定資産扱いするが、CS2で抛物線が最終的に確定するのは初接触フレームの法線とマテリアルタグであり、HUDに残した照準スクショではない。エンジンやclip brushがわずかに変わると、同じjump-throw操作がルール上問題なくても、着地点だけがスモーク縁・窓枠・箱角で半マスずれる——インフォ戦ではその半マスが、誰が最初の合法ピークを取るかを左右する。
初接触:軌道は線ではなく衝突イベント
飛翔区間で鍛えるのはタイミングと筋肉記憶、初接触で鍛えるのはマップ形状がまだ練習サーバーと一致しているかだ。スモーク、火瓶、HEは同一の衝突応答を共有する:入射角、面法線、ときにclip brushの継ぎ目。Ancientの斜面厚、Mirageの窓ベベル、Infernoの水路入口の丸みなど、マイナー更新で触られると、旧ラインの「縁擦りで窓内バウンス」が地面転がりの火になったり、HEが三跳目で視界外に飛ぶことがある。
実務の切り方: 各デフォルトラインを三段階で受け入れ——出投フレーム(ホールド時間が同じtick帯にロックされているか)、初接触点(demoや練習コマンドでワールド座標を取る。十字だけは信用しない)、終端状態(スモークが意図した「情報境界」にまだ乗るか)。ビルド更新後はまず「初接触ドリフト表」を回し、照準か立ち位置かを決めてから、全員で旧POVを暗記する。
バウンスチェーン:二跳目が戦術のゴール
メモには「この角を狙え」と書いてあっても、ラウンドを決めるのはしばしば二回目の衝突後の速度ベクトルだ。縁擦り、箱天、斜面延長バウンスは法線誤差に弱く、1~2度で二跳目がサイト外縁から内側へ、safeからcommonプリエイムへ跳ぶ。ダブルバウンス入点に依存するラインは、パッチ後はリプレイの一見目より二触フレームを優先再計測すべきだ。
チーム内では軽量なバージョンタグを付ける:各ラインに「build xxxxx + マップrevisionで検証済み」を紐付け。Majorマッププールの交集が変わるタイミングでは、必須マップのbounceラインをスクリムの前列へ。Steamワークショップの練習マップは手応えの補助にはなるが、公式マップの当たり検収の代替にはならない。C5GAMEやSteamマーケットで買うスキンは軌道を変えない——だが第三者の「ワンクリック定点」を、自分で録った初接触座標の代わりに使うのは避けたい。そうしたツールは小版本のclip変更にほとんど追従しない。
なぜ「バージョンごとに再録」が微調整より強いか
照準を数ピクセル動かすのは、ドリフトが一方向だと賭ける行為に近い。パッチは多変数(投擲初速段、subtickリリース境界、特定propの当たり箱)が重なることが多い。十字を上下に動かすだけで出投フレームと初接触角が同時に変わり、振り返りで原因分解が難しくなる。堅い流れは、旧ラインを対照群として残し、新buildでゼロから三系統を平行録画(クイック、フルピン、jump-throw)し、同一の合格基準(スモーク後縁がAメインを遮る、火がジャンプ台を封じる、HEが狙う角をクリアする)を満たしてから戦術ドキュメントに載せること。
残り時間が少ないラウンドでは、道具は時間通貨だ。バージョンごとにデフォルトを再検証するのは儀式ではなく、「まだ有効だと思った無駄投げ」を減らす投資——フェイクスモークを一本減らせば、デュエル主導権が一フレーム分増える。パッチ週は先に軌道の負債を返済し、そのあと新セットを考える。スコアボードが見るのはその順番だ。