バナナの最初のユーティリティがピットの立ち位置を決める理由と、ピットが「情報の折り返し地点」であることをプロ視点で解説する。
ピットはサイトではなく、情報の折り返し地点
Inferno のピットを「取れば勝ち」のサイトと捉えているプレイヤーは多い。しかし CT 視点では、ピットの本当の価値はエイム勝負ではなく、バナナの情報を一度折り返せることにある。ピットで聞こえる足音、落ちるスモークの音、そのすべてが T 側のバナナでのユーティリティテンポを逆算できる材料になる。
つまりピットは情報の折り返し地点だ。T がバナナに投入したユーティリティは、ここで CT に二度目に読まれる。あなたの仕事はこの地点を奪うことではなく、情報の折り返し効率を最大化することにある。
バナナの最初のユーティリティがピットの立ち位置を決める
まず直感に反する事実を一つ。バナナの最初のユーティリティは、エントリーフラッガーが投げるべきではない。
エントリーの最初の nade は通常フラッシュだが、フラッシュの価値は「相手に先にミスをさせる」ことにある。もしそのフラッシュがバナナ中盤から投げられれば、ピットの CT はスモークの端から投げ手の位置を簡単に読み、先に立ち位置を調整できてしまう。
より合理的なのは、二番手に最初のスモークを投げさせることだ。バナナ中盤とピットの間の視界を切る。エントリーはフラッシュを温存し、スモークが落ちてから投げる。こうすればピットの CT はスモークが落ちる前に T の人数を確定できず、情報の折り返し精度は一段階落ちる。
テンポは三つのフェーズに分けられる:
- T+0 から T+3 秒:二番手がスモークを投げ、バナナ中盤のピット方向を切る。
- T+3 から T+6 秒:エントリーがスモークの端を押し、最初のフラッシュを投げてピットの窓を抑える。
- T+6 から T+10 秒:三番手がバナナ入口から二つ目のスモークを投げ、ピットと A サイト接続部の視界を切る。
このテンポの核心は「速さ」ではなく、ピットの CT に聞こえる情報を常に実際の人数より一人少なくすることにある。
ピットのユーティリティラインは逆折り返し線
ピットの CT 側のユーティリティ論理は正反対だ。自分からスモークを焚くのではなく、ユーティリティで「偽の折り返し」を作る。
例えば、T がバナナで最初のスモークを投げた後、ピットの CT はバナナ中盤にモロトフを投げられる。これはダメージ目的ではなく、T をスモークの端に二秒留まらせるためのものだ。その二秒があれば、ピットの CT は接続部から一人引き寄せてクロスファイアを組める。
別の例では、ピットの CT はスモークの後ろに HE を投げられる。これもダメージ目的ではなく、T に「ピットから押してくる」と誤認させ、二つ目のフラッシュを早く使わせるためのものだ。T のフラッシュテンポが崩れればバナナの押し込み速度は落ち、ピットの CT は追加の情報折り返し時間を得る。
実践できる三つの投擲テンポ
最後に、トレーニングマップでそのまま走れる三つのテンポを挙げる:
- 単スモーク・ダブルフラッシュ:二番手が中盤スモーク、エントリーがスモーク端からフラッシュ二枚、三番手が入口から二つ目のスモーク。T がバナナに二人以上いるときに有効。
- ダブルスモーク・単フラッシュ:二番手と三番手が同時にスモークを投げ、中盤とピット接続部を切り、エントリーはフラッシュ一枚のみ。T が遅いコントロールをしたいときに有効。
- 偽の折り返し:CT がピットからモロトフと HE を投げて押し込みを偽装し、実際は接続部に下がって T が突っ込んでくるのを待つ。CT が人数有利のときに有効。
三つの共通点は、エイムに依存せず、ユーティリティラインの順序だけに依存していることだ。
結び
Inferno のバナナとピットは、本質的に一本の情報折り返し線だ。相手のユーティリティテンポを先に読んだ側が、ピットで半秒余分なエイムウィンドウを得る。その半秒が、サイト攻防の分水嶺になることが多い。