プロCS2選手が解説する。Majorのマップvetoはランダムではない——バン順、マッププールの選別、心理戦が試合開始前に勝敗を決める。
多くの人はMajorのマップvetoを見て、6つのマップアイコンが画面に点滅し、実況が「Ancientをピックした」と叫ぶだけだと思う。しかし、ピックテーブルに座る我々にとって、あの30秒は情報戦だ。誰が先にバンし、誰が先にピックし、どのマップが煙幕で、どのマップが本当の切り札か——すべてBPの順序に隠されている。
1. バン順はランダムではない:先手バンが買うもの
MajorのBO1とBO3ではvetoロジックが異なるが、核心は同じだ——先にバンする側は、しばしば「情報圧縮」を買っている。相手の直近3試合で勝率最高のマップをバンするのは、マップを減らすためではなく、残りのマップでトレーニング方向を露呈させるためだ。
実際の例:あるチームが最近Infernoで同じBサイト速攻を2試合連続で決めている場合、相手の先手バンはInfernoではなくMirageである可能性が高い——Mirageは自分たちがやりたくないマップであり、先にバンすれば後の選択権を節約できる。この「自分の弱いマップを先にバンする」戦法は、BO1で特に一般的だ。BO1には容赦がなく、まず不慣れなリズムに引きずり込まれないようにする。
逆に、BO3で先にバンする側は通常より攻撃的だ。相手の「コンフォートマップ」をバンする。たとえ自分たちもそのマップをプレイできてもだ。なぜか?BO3のピックは交互に行われる。あなたが1つバンすれば、相手は残りから選ばなければならず、選択そのものがプレッシャーとなる。
2. マッププールの選別:選手の準備ノートにある「3マップ原則」
Majorの準備期間中、各チームはマッププールを選別する。すべてのマップを実戦レベルまで練習する必要はなく、プールを3つの層に分ける:
- 必須マップ:少なくとも2つ。相手が誰であっても出せ、戦術実行が特定の選手の爆発に依存しないこと。
- ターゲットマップ:1〜2つ。特定の相手専用。例えば相手のAncient防御に穴があれば、Ancientをターゲットマップとして練習する。
- 切り捨てマップ:残りは積極的にピックしないが、基本的なデフォルト戦術は必要。引きずり込まれたときに完全に迷わないためだ。
この層分けはコーチが思いつきで決めるものではなく、選手の準備ノートから生まれる。各選手はスクリム後に書く:今日このマップで何回死んだか、どの死がユーティリティ不足によるものか、どの死がコミュニケーションの遅れによるものか。これらのノートが集約され、マッププール選別の根拠となる。
よくある誤解:「エイムが良ければどのマップでもできる」。しかしMajorの相手はエイム勝負をさせてくれない。ユーティリティとポジショニングで不慣れなリズムに引きずり込む。だからマッププール選別の本質は、自分の弱点を認め、トレーニングで「足を引っ張らない」レベルまで補うことだ。
3. 選手の準備ノート:「今日は手感が悪い」から「このマップでどこに立つべきか」へ
準備ノートは日記ではなくツールだ。私が見た最も効果的なフォーマットは:
- ラウンド番号 + マップ + ポジション:例「Mirage 8ラウンド、B2階に立ち、相手がスモーク2つ、マーケットに下がった」。
- 判断ポイント:なぜ下がった?足音を聞いたからか、味方が情報をくれたからか?
- 代替案:もう一度やり直せるなら、下がらずに味方にリフラッシュを頼めるか?
これを多く書くと、自分の判断パターンが見えてくる。例えば相手がスモークを焚くといつも下がるなら、次に相手がスモークを焚くのはあなたを下がらせてポジションを取るためだ。ここで「下がらない」プランを準備する必要がある。たとえ2秒長く立つだけでも、相手のリズムを崩せる。
Majorの日程は長く、選手の調子は起伏する。準備ノートの役割は、調子が悪いときでもプロセスと習慣で合格ライン以上のパフォーマンスを出すことだ。
4. ピックテーブルでの心理戦:どちらが先に瞬きするか
最後に、見落とされがちな点:ピックテーブルでの心理戦。チームによってはピック時に故意に遅延し、相手の表情や反応を観察する。選手によってはバン時に「どこでもいい」と言いながら、心の中ではすでに決めている。
これらの詳細は直接勝敗を決めないが、相手の判断に影響を与える。相手に「このマップをやりたくない」と思わせれば、相手はそれを最後まで残し、実はそれがあなたの強マップだと気づく。
Majorのピックテーブルは賭け事ではない。それは早く始まる試合だ。より細かく準備した者が、試合開始前に1ポイント多く取る。その1ポイントが、BO1のすべてであることが多い。
—— ピックテーブルに何度も座った者より