スイス順位とマッププール末尾:Major 準備で veto を第二の戦術ボードにする

2026年9月23日 00:13:21

Major 期間のマッププールはリストではなく順位に紐づく工数表。シードと BO1 連戦が pick の使い方を決め、末尾マップは BO3 決着用に温存される。

Major サイクルでは、アクティブマッププールは「どこが当たるか」のメモ帳ではない。スイス順位に固定された工数表だ。上位シードは序盤で同格の強豪と当たりにくく、pick 優先権は熟練マップの確保と相手をプール末尾へ誘導するために使われる。下位シードは逆で、強マップ一枚一枚が必勝の消耗戦になりうる。scrim はマップ名で均等配分せず、BO1 と BO3 の確率でブロックを切る。

順位と対面:人より先にマップを計算する

スイスの本質は、限られたラウンド数で突破ラインに到達することだ。スタッフは二枚の表を回す。相手ごとのマップ強弱と pick/ban 癖、そしてそのラウンドの勝敗後にどう順位が動くか。強豪は強マップを使い倒さない。BO1 では中位の好みマップで情報を取り、デフォルト反応を測り、生死を分ける試合まで絶対強マップを温存する。下位組は単マップ特化に寄る。BO1 が続くとプールの薄さが露呈し、BO3 に入っても末尾(Anubis、Ancient などローテ枠)のデフォルト完成度が足りないことが多い。初 ban から「数百ラウンド練った狭い面に相手を引きずり込めるか」を見る。

対面確率では Middle 帯が最も苦しい。一勝するとまた Middle と当たり、プールが浅いと連続 BO1 で「三枚しかない」がバレる。準備ノートには各マップのデフォルトサイト、ミッド連携、ユーティリティ経済を四十五分で復習できるかが明記される。無理なら veto チェーンで前倒し必取にするか、非常規のみの囮マップに落とす。

プール末尾と BO3 デサイダー

デサイダーを当日即興で組むチームは少ない。ban 率は低いが熟練度は高い枠をわざと残す。譲歩に見えて、実は工数の集中点だ。scrim ログでよく追うのは三つ。CT デフォルトの初接触テンポ(誰が初フラを食らい、誰がトレード窓を握るか)。T 側のスローデフォルトと速攻実行の切替条件(人数差、残ユーティリティ)。タイムアウト後のリセット(同一ハーフで同サイトを二度攻めるときの変形)。Major 二週間前になおそのマップで大構造を変えるなら、veto 予測が外れたか、相手の ban で圧縮されたサインが強い。

マップローテーション後は、前シーズンの自動 ban 表をそのまま使えない。新規・復帰マップは形状だけでなく音半径、スモーク勾配、クロス窗口まで変わり、デフォルトラインとホールド順が組み替わる。本気のチームは「パッチ後一週間の demo」を別枠で保管し、POV タイムラインの同期に使う。同じデフォルトでも tick 感で初接触が半拍ずれると、スイスではラウンド経済全体が崩れる。ここにスキン市場の話は入らない。サーバー内のリズムだけだ。

選手側:サイクル中の三つの規律

体力ブロック。Major は BO1 が連日続き、エイムより先に集中力が落ちる。何ラウンド目から新デフォルト追加を禁止するかをノートに書く。コミュニケーション圧縮。BO1 はポーズが少ない。コールは economy、site、rotate に絞り、情報の積み上げを避ける。メンタル順位。連勝中に BO3 デサイダー練習へ逃げない。連敗中も二十四時間で三マップのデフォルトを入れ替えない。末尾は逃げ道ではなく、受け止めるための場所だ。

順位、veto、プール末尾は、同じ準備工数をラウンドごとに再値付けしたものに過ぎない。Major ノートに残すべきは「どの順位でどのマップを晒す価値があるか」であり、「うちの強マップ一覧」ではない。